大谷、マー君に2K1併殺「オーラが」
「日本ハム1‐9楽天」(9日、東京ド)
球界を代表する右腕の前に、手も足も出なかった。「7番・右翼」で先発した日本ハム・大谷が、完全沈黙した。田中と初対戦となった三回の第1打席。全6球、一度もバットを振ることができず、フルカウントから見逃し三振。その後も遊ゴロ併殺打、空振り三振に仕留められ、格の違いを見せつけられた。
「直球と分かっていても勢いがあって打てなかった。迫力があって、オーラがありました。最初の打席は追い込まれて、ファウルで粘ろうと思っていたんですが…」と大谷。全3打席を振り返ったが、観念の言葉しか出なかった。
同情の余地はある。試合前、11日のイースタン・ロッテ戦(QVC)での初先発に備え、ブルペンで34球を投げ込んだ。その後はアイシングを優先し、グラウンドでの打撃練習には不参加。空き時間に室内で打撃マシンを短時間打ち込んだだけで、先発出場する異例の流れとなった。
打席では結果が出なかったが、ベンチでは田中の投球を見つめていた。「走者を出すと、力を入れて抑えていた。投球を見るだけで勉強になりました」。肌で感じた凄み。必ず成長への糧とする。