オリ井川復活星!古巣との頭脳戦満喫
「交流戦、オリックス4-3阪神」(31日、京セラ)
元トラのエースが、刺客として復活を果たした。昨年10月に左ひじの遊離骨除去手術を行ったオリックス・井川が、古巣との初対戦で今季初登板。六回途中に「集中力が切れて」2点を失い、降板したがリリーフ陣の踏ん張りもあって、今季初勝利を手にした。
楽しかった。「僕を知ってる和田さんや山田さん(バッテリーコーチ)が、どうやって崩してくるかな、と」と、阪神戦だからこその頭脳戦を満喫した。
初回は西岡を139キロの直球で空振り三振に仕留めると、大和、鳥谷も直球を意識させながら外野フライで三者凡退。三回、高山に一発を浴びたが、以後はチェンジアップを有効に活用してアウトを増やしていった。
努力と、助力。キャンプでは10キロ離れた宿舎と球場を“自転車通勤”するなど、とにかく下半身をいじめ抜いた。一方で、リハビリに付き合ってくれたトレーナー、打たれて試合が壊れても、球数をこなすテーマを理解してくれた2軍のコーチなど「ありがたい。おかげでロスすることなくここまで来られた」と感謝を口にした。
もちろん、これで満足などありえない。「直球をファウルさせてカウント稼げるようにならないと」と上を目指す。そして「鳥谷に(2安打2打点と)もてあそばれたので、来年は、もっといい状態で力勝負したい」と、直球勝負で鳥谷退治を楽しみに、今季はチーム浮上のキーマンとなる。