マー君完封12勝 40回0封で稲尾も超えた
「楽天5‐0日本ハム」(9日、東京ド)
付け入るスキが見当たらない。楽天・田中が今季2度目の完封勝利で、開幕から12連勝。連続無失点記録も40イニングまで伸ばした。首位もがっちりキープし、ヒーローインタビューでは「ジャイアンツの阿部さんの言葉を借りて…。皆さん!最高で~す!」と絶叫。ファンを、さらに興奮させた。
研ぎ澄まされた集中力は、最後まで途切れなかった。得点圏に走者を進めたのは2度。五回は2死三塁のピンチを招いたが、中島を左飛。スコアボードに0を刻み続けた。主砲の中田は、4打数無安打と完勝。お得意さまの日本ハムには、11年から9連勝となった。
毎年恒例の東京ドームでの楽天主催ゲーム。三木谷オーナーら球団首脳が来場し、試合前にはアイドルグループ・乃木坂46がスペシャルライブを行った。「こういう試合で勝つことができて良かった」。エースとして“お祭りムード”をぶち壊すわけにはいかなかった。
進化を続ける球界のエース。早ければ今オフにもポスティングシステムによるメジャー移籍の可能性もある。この日は都内での開催ということもあり、ヤンキース、レンジャーズなど、メジャー6球団のスカウトが視察に訪れていたが、その力を存分に発揮した。
連続無失点記録は、鉄腕・稲尾(西鉄)の39イニングを超えた。次回登板では、尊敬するダルビッシュ(レンジャーズ)が、日本ハム時代にマークした46イニングを更新する可能性もある。
開幕からの最多連勝記録は1981年の日本ハム・間柴茂有、2005年のソフトバンク・斉藤和巳がマークした15連勝。その更新も現実味を帯びてきた。田中は「ファンの人が楽しんでもらえれば」と笑う。背番号18が突き進むほど、ファンの夢が広がっていく。