マー君無失点止まるも無傷開幕13連勝
「オリックス1‐4楽天」(16日、京セラ)
楽天の田中将大投手(24)は1失点完投勝利を挙げ、開幕13連勝を飾った。昨年8月26日からの連勝は17に伸び、連続シーズンではパ・リーグ歴代2位となった。
また、6月9日の巨人戦から続けていたシーズン連続イニング無失点は、三回1死三塁で安達から中前適時打を浴びて1点を失い、パ・リーグ歴代4位の42で止まった。楽天の貯金は09年の球団記録に並ぶ13となった。
ほんの少し、心が揺らいだ。それでも巨石がわずかに震える程度。田中の白星街道の前には、小さな水たまりができたくらいの出来事だった。
三回だ。オリックス・駿太の打球が一塁線に飛ぶ。これがベースを直撃、バウンドが変わる、田中にとっては不運な二塁打となった。続く坂口のバントで、1死三塁。
初回、二回と得点圏に走者を背負いながら何とか切り抜けてきたが、ここは安達の初球、抜いた球が高めに浮いたところをたたかれて、先制の中前打を許し、42イニング続けてきた無失点記録は止まった。
無表情。常々「記録は後からついてくるもの」と口にし、それを態度で表した。「取られたら取られたで、最少失点で乗り切る」とも。その後1死二塁から、その言葉どおり、糸井を148キロ直球で空振り三振に仕留めた。
ここで田中は、すたすたとベンチへ。もちろんまだ、2アウト。苦笑しながら、マウンドに戻った。失点の動揺、最少失点への極限の集中。心の揺らぎを少しだけ、表に出したが、43イニング目での失点を悔やむより、そこからの、自らへのムチへと転化させた。
勝てばプロ野球記録の開幕15連勝にあと2つと迫る。この糸井から七回1死、山本に右前打されるまで許した走者は失策による1人だけ。
六回には、糸井を二ゴロ、李大浩は150キロで空振り三振。バルディリスには152キロで追い込み、145キロのスプリットを見せて、さらに続けて142キロで空振り三振と、異次元の投球でオリックスのクリーンアップをまったく寄せ付けなかった。
失点については「取られる時は(不運がらみなど)こんなもん。切り替えられましたよ」と話した田中。今季初の2試合連続完投で、無傷の開幕13連勝。呼応するように、チームも球団史上最多タイの貯金13だ。星野監督は、貯金との連動に「それは、ある」と、改めてこのチームのすべてを託す価値を、エースの中に見いだしていた。