マー君、中2日で155キロ!初の無安打
「オールスター・第1戦、全パ1‐1全セ」(19日、札幌ド)
苦境をモノともしなかった。全パ先発の楽天・田中が2回を無安打2三振無失点の完ぺきな投球。完投勝利を挙げた16日のオリックス戦から3日後のマウンドにも、「いざブルペンに入って、試合モードになれば『ああ投げれるなあ』というのはありました」と涼しい表情で言ってのけた。
バレンティンの初球には自己最速タイ155キロを計測。「スピードは出てましたね。ベンチからも『球、うなってたぞ』と言ってもらえた」。二回はブランコを、直球で追い込んでからスプリットで空振り三振。「武器であるスプリットを投げずに終わるのももったいないと思ったので」。試合前の「ビシビシ変化球を投げる」という宣言通り、シーズン同様のマー君で完勝した。
中2日での登板には、対戦相手も困惑した。18日に全セ先発の前田健から連絡があった。「『ホンマに投げるの?』とメールが来たので、『投げるよ投げるよ』と返しました」。交流戦でも投げ合ったことがない同年代のライバル。「投げ合えてうれしい」。球界を代表する投手に成長した2人の投げ合いが、2013年の球宴を確かに彩った。
無安打投球は6度目の球宴で初めて。「オールスターに出て、パーフェクトに抑えたことはなかった」とうなずいた。試合前は「どう無事に乗り切るか」と話していたが、「逆に良かったかもしれないですね」とニヤリ。開幕から13連勝の絶対エースは、球宴でも無敵だった。