De三浦“計測不能カーブ”で大谷斬り
「オールスター・第1戦、全パ1-1全セ」(19日、札幌ド)
富士山のような山なりの軌道を描く“世界遺産ボール”に、どよめきが起こった。全パ・大谷(日本ハム)が投じた最速157キロの余韻が残る六回、全セのベテラン三浦(DeNA)が登板。計測不能の超スローカーブで、全パの主砲・中田(日本ハム)から空振りを奪い、大谷を投ゴロに仕留めた。
「追い込んでから使いたかった。ストライク近辺に行ったからよかった」
圧巻は大谷との勝負。「甘く行けばいかれる。高卒ルーキーの雰囲気ではなかった」と、打席で対峙(たいじ)した瞬間の感想を口にする。3球直球を続けた後、4球目に超遅球。「スピードガンは出なかったですね。じゃあ、80キロ」。140キロとの緩急差は60キロ。完全にタイミングを外した。
上々の成果を残した超遅球。これまで球宴仕様だった魔球を実戦で使うプランもある。「タイミングがあったら、どっかで使いたいね」とニヤリ。多彩な変化球を操るハマの番長に、新たな武器が加わるかもしれない。
「野球が楽しかった。野球を始めたころの原点に帰れる。楽しくて、野球を始めたから」。球宴で原点回帰。CSがかかるシーズンへ、弾みをつけた。