選手会、全会一致で加藤C「不信任」
労組・日本プロ野球選手会(嶋基宏会長=楽天)は19日、札幌市内で臨時大会を開き、日本野球機構(NPB)の加藤良三コミッショナー(71)に対する不信任を全会一致で確認した。選手会はNPB側に加藤コミッショナーの退任を求める要望書を提出しているが再度、早期退陣を要求。NPBには責任感のある新コミッショナーのもとで、構造改革を行うよう訴えた。
臨時大会には球宴出場選手を中心に各球団から36選手が出席。NPBが極秘に統一球を変更していた問題を中心に、約2時間の話し合いが行われた。選手会の松原事務局長によれば、選手の意思は挙手で確認。加藤コミッショナーに関する協議では、全会一致で不信任が確認されたという。
嶋会長はボールを変更したことより、同コミッショナーの対応を問題視。「プロ野球選手にとって命であるボールが変わったという重大なことを『知らなかった』と、それだけで済まそうと思っているところが一番信用できない」と批判した。
選手会は6月27日に同コミッショナーの退陣と新コミッショナーの理想像を記した要望書を提出済み。今回、新たな行動に移すことはないというが、嶋会長は「今後のプロ野球をしっかり考え、責任感を強く持った方にコミッショナーになっていただきたい」と訴えた。
統一球問題に関しては、第三者委員会が事実関係を調査中。12球団はコミッショナーの選任方法については協議を開始したが、加藤コミッショナーの進退は、9月中に行われる第三者委の最終報告後に対応する方針を示している。
選手会は統一球問題を含め、相談なく物事を決定するNPBの組織としての在り方にも疑問を投げ掛けた。松原事務局長は「第三者委員会の結論が出るまで、そのままではいけない。NPBの構造を変えないと、だれがコミッショナーになっても一緒」と、早期の改革を要望した。