新庄・田口11K2失点!初聖地に王手

 「高校野球広島大会・準決勝、新庄7‐2如水館」(27日、しまなみ)

 広島大会は準決勝2試合が行われ、新庄と瀬戸内が決勝戦進出を決めた。プロ注目の左腕、新庄・田口斗投手(3年)は9安打を浴びながら、9回11奪三振2失点と粘りの投球。同校は、春夏通じて初の甲子園出場に王手をかけた。瀬戸内は、同じくプロ注目右腕・山岡泰輔投手(3年)が9回6安打11奪三振2失点と好投した。決勝戦は28日13時から、しまなみ球場で行われる。

 力強く左拳を握った。最後の打者を狙い通りの遊ゴロ併殺に打ち取り、決勝戦進出が決定。田口はガッツポーズと最高の笑顔で勝利を喜んだ。

 耐え抜いたマウンドだった。「課題の立ち上がりがよくなかった」。初回、わずか6球で先制点を献上。三~九回まで毎回走者を背負った。5‐1の四回には、寄能に直球をバックスクリーンへ運ばれた。1年の秋季大会以来、公式戦2本目の被本塁打。「点差があり油断した」と猛省した。

 それでも、崩れ落ちないのがエースの真骨頂だ。最速144キロの直球と横に鋭く曲がるスライダーを操り要所を締めた。9回9安打11奪三振2失点。11年の決勝で敗れた相手にリベンジを果たし「粘ることはできた。絶対に勝ちたかったから」と胸をなで下ろした。

 この日は巨人、楽天、DeNAに加え、米大リーグ・ブレーブスが視察に訪れた。大屋国際スカウトは「高校生であのスライダーは打てない。久しぶりにいい球を投げる投手を見た」と、キレのある“伝家の宝刀”を絶賛した。

 入学時に友と誓った約束がある。この試合「8番・一塁」で出場した大西だ。大西は中学時代、田口とともに県内屈指の左腕と評価されていた。同じ新庄に進み「切磋琢磨(せっさたくま)して絶対に甲子園に行こう」と約束した。

 今大会では田口が背番号1を、大西は背番号8を付けてグラウンドに立つ。大西は「アイツは本当に頼もしい。自分の球を投げれば大丈夫、頼むぞと言いました」。田口も「ピッチャーとしてもバッターとしても信頼している」と力を込めた。

 春夏を通じて初の甲子園出場をかけた大一番は、最速147キロ右腕の山岡を擁する瀬戸内。昨秋と春の県大会では接戦の末、敗れた相手だ。「自分が点を取られなければ負けない。勝って甲子園に行く」。最後の夏を全力で駆け抜け、夢をかなえる。

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