De三嶋プロ初完封!奪三振セ界トップ
「阪神0‐10DeNA」(28日、甲子園)
プロ初完封を達成しても、グラブをポンとたたくクールなしぐさだけだった。DeNA新人の三嶋は初回の1死一、二塁のピンチを切り抜けると、二回以降は二塁も踏ませなかった。「甲子園は高校の時、夢のまた夢の世界だった。一生忘れない」と126球を振り返った。
遅れてきた“ハマのドクターK”だ。この日の9奪三振で、合計105個。巨人・菅野を2個上回ってリーグトップに立った。5月から先発に転向。10イニング以上少ない投球回数でトップに立ったことに価値がある。
「三振が取れることは持ち味の1つ。でもまだ負け越している。貯金をつくれるように、勝ちにこだわっていきたい」。まだ4勝5敗。奪三振数以上に、勝ち星への思いを口にした。
心境の変化があった。後半戦初戦、球宴から中4日の強行軍で三浦が先発した。「何で三浦さんなのか考えさせられた」。勝利を求められ、結果を出したエース。その絶大な存在感を目の当たりにした。「若い僕たちが追い越す存在にならないと」。心に決めた。
球宴では広島・前田健から、緩い球の使い方と外国人対処法を伝授された。「すぐにできるほど、甘いもんじゃない。今は自分の投球をすることが大事」。この日は100キロ台のカーブも披露。一歩一歩、勝てる投手への道を歩んでいく。