マー君快挙「ここまで来たら20連勝」

 「日本ハム1‐4楽天」(2日、札幌ド)

 マー君の勢いが止まらない。楽天・田中将大投手(24)が、8安打1失点、今季最多の12奪三振で今季6度目、4試合連続の完投勝ち。1981年の日本ハム・間柴茂有、2005年のソフトバンク・斉藤和巳の2人がマークした、プロ野球記録に並ぶ開幕から15連勝の快挙を成し遂げた。日本ハムには11年9月から10連勝。チームは今季2度目の5連勝を飾った。

 不思議な光景かもしれない。敵地の球場で試合後、割れんばかりの「タ・ナ・カ」コールが起きていた。それもそのはず。ここは、田中が高校時代に慣れ親しんだ北海道。今季最多の136球を投じ、最後の打者、大引を中飛に打ち取ると、雄たけびとともに笑った。

 二回1死一、二塁から大引に左前適時打で先制を許した。嫌な流れだが、追加点を許さないのが今季の田中の最大の強み。なお1死一、二塁で、大野を併殺に仕留めてピンチを脱した。1点差ならば、今の楽天にとって何ら高い壁ではない。打線が六回にひっくり返し、九回にだめ押し。「チームが非常にいい流れ。僕は後ろにつなごうという気持ちでした」と、田中はヒーローインタビューでうなずいた。

 15連勝で、斉藤氏に並んだ。「高校時代見てましたし、よく象徴される、CSの試合。テレビ中継で見て印象に残ってます」。2006年、この札幌ドームで、九回2死からサヨナラ打を浴び、他選手の肩を借りなければ歩けないほど崩れ落ちた右腕の姿が焼き付いている。

 「そういう記録に並ぶことができたのはうれしいけどまた次に向けてしっかり頑張りたい」と、気を引き締めながら語った。田中の夫人であるタレントの里田まい、斉藤氏が結婚したタレントのスザンヌはテレビ番組でユニット「Pabo」を組み、私生活でも仲がいい。「4人でご飯に行ったこともありますよ」。「憧れのピッチャー」と表現する斉藤氏に追いついたことには、「今は別に何も…。超えてからですね」と言った。

 これでシーズンをまたいで19連勝。プロ野球記録の「20」にも迫った。「ここまで来たら、そういう記録も超えたい」と、珍しく数字への興味を示した。いつもは辛口の星野監督も「偉大なやっちゃ」とこの日ばかりは大絶賛。「節目だとは思っていません。まだまだ通過点です」と鋭い表情のマー君。ついに歴史を塗り替える権利を手にした。

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