松井圧巻!虎ドラ1この子もエエわ

 「18U W杯・2次ラウンド、日本10-0韓国」(5日、台中)

 2次ラウンド初戦で、日本が韓国を圧倒。12安打10点の猛攻で、七回コールド勝ちした。先発した今秋ドラフトの目玉・松井裕樹投手(3年・桐光学園)は6回を4安打無失点、6奪三振。エースの責任を果たした。森友哉捕手(3年・大阪桐蔭)は好リード&5試合連続打点の先制犠飛で存在感を示した。6日にはキューバと対戦する。

 ここぞの場面で真価を発揮する。日の丸投手陣を背負うプライドを、松井がボールに込めた。いきなり迎えた初回1死満塁のピンチ。5番の右打者を146キロ直球で空振り三振とすると、右の6番打者には、内角チェンジアップで連続三振。最初にして最大のヤマ場を切り抜けると、勢いよくマウンドを駆け降りた。

 「1次ラウンドで仲間がいい投球をして、自分も休めた。仲間の頑張りに応えたいと思った。チームが勝てたのが大事」。12奪三振で大会初戦を飾った台湾戦から中3日。2次ラウンド初戦でも重責を果たし、安どの笑みがこぼれた。

 硬いマウンドが合わず、初回は2四死球。制球に苦しんだ。だが、二回から脱力と軸足に体重を乗せることを意識して、すぐさま修正。最速148キロを記録した直球を軸に、変化球も決まりだすと、中盤からは韓国打線を寄せ付けなかった。

 今大会でバッテリーを組む森友とのコンビで、新たな味も出てきた。五回に左打者への内角スライダーで奪った見逃し三振は、相手が思わず腰を引くほどのキレ。初回のチェンジアップで奪った三振も「ストライクゾーンで勝負しようとした結果」と明かした。三振は6個ながら6回105球で余力を残して降板。残り3戦をにらみ、少ない球数で投げ終えたのもプラスだ。

 異国での生活も1週間。前日は初めて外食に出かけ、リフレッシュした。道中はチームメートと街歩きを楽しみ、店では待望の焼き肉に舌鼓を打った。それでも「登板前なので、食べ過ぎると影響が出ると思った」と腹八分目でセーブ。先発を言い渡される前に、しっかりと自己管理をしていた。

 これでチームは1次Rから6戦全勝。大事な試合で責任を果たすエースに、西谷浩一監督は「どんどんいかないと、という話はしている」とフル回転を示唆した。「中盤からは感触がよかった。次は期待できる。行けといわれたらどこでも行く」と松井。エンジン全開で世界一へ駆け上がる。

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