キヨシ、久保に直電「初の2桁投手に」
DeNAの中畑清監督(59)が22日、阪神からFA宣言した久保康友投手(33)と直接、電話で交渉したことを明らかにした。球団側と久保の代理人との間で、条件面の交渉を進める中で、一番大事な熱意を伝えた指揮官。「笑顔だったよ」と電話なのに“恋人”の表情を感じるほどの手応えを口にした。
新入団選手発表記者会見を終えた横浜市内の球団事務所。自ら電話を取るとキヨシ節で熱烈ラブコールだ。
「ウチのウイークポイントははっきりしている。君のポジションしかない。先発ができあがればわれわれは勝てるチームになる。2年間2桁勝った投手が出ていない。君が(DeNAで)最初の2桁投手になってくれ」
先発を確約する言葉。2桁を期待する思い。そして、チームの躍進に導く存在になってほしい。一言一言に、熱い思いを込めて送ったメッセージ。「2、3分だったかな。内容の濃いやつね。オレは選手会会長もやっていたから、交渉の鬼なんだ」と解説した。
「返す言葉のトーンも明るく、盛り上がったよ。『戦いにくいチームだった』と言ってくれた」。久保の反応を振り返ると、自然に笑みがこぼれた。「吉報を待ちたいね」。熱い言葉に、応えてくれることを信じていた。