マー君のメジャー移籍、楽天認めない?

 日米間で交渉中の新ポスティングシステム(入札制度)が、基本合意に達したことが5日、分かった。入札金の上限額が2000万ドル(約20億円)に設定され、複数球団が上限額で入札した場合、選手はそのすべての球団と交渉できる。楽天の立花陽三球団社長(42)は、田中将大投手(25)がメジャー挑戦を希望した場合、上限額が妥当かどうかを協議する姿勢を示し、「次のステップに進めない可能性もある」とした。

 NPBの井原敦事務局長は「感触として、話がひっくり返ることはない」と断言。日米間で事務的な手続きを行い、来週中にも正式合意、新制度の運用が開始される見通しとなった。

 旧制度からの大きな変更は2点。入札金の高騰を抑えるため、入札金の上限額は20億円に設定。代わりに日本の球団は下限を設定できる。さらに、選手の交渉相手が1球団から複数球団になり、FA権と同じように選択の幅が広がった。

 しかし、田中を擁する楽天は、上限額をすんなりと受け入れられない様子だ。立花球団社長は、仙台市内で報道陣に対応。「ステークホルダー(球団のスポンサーなど)、ファンのみなさんが見て妥当かなと思わなければ、次のステップに進めない可能性がある」と話し、場合によっては田中のポスティングシステムの利用を認めないこともあるとした。

 また、現時点ではNPBから合意についての文書や電話による連絡は受けていないとした上で、「彼が希望するシナリオは考えなければいけないので、私にはその価値がフェアかどうかをステークホルダーに説明する義務がある」と語った。

 一方、田中が持つとみられる価値を球団内で詳しく算出していないとも説明。「誰もが思う適正な範囲はある。上限を決めることが納得いくかは議論すべきだ。一週間で判断するほど、われわれは議論がされていないという状況です」と、球団内や楽天本社と話し合う意向だ。

 田中との移籍の話し合いについては、「まずは1回、ちゃんとしたコミュニケーションをとる」と明言。時期は同球団社長が9日に米ウインターミーティングに、田中が11日にハワイ優勝旅行に出発するため、その前になることを示唆した。

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