あぶさん完結 今季限りでホークス退団
漫画家の水島新司さん(74)が描く人気野球漫画「あぶさん」の主人公、ソフトバンクの景浦安武1軍助監督が今季限りでホークスを退団する。20日発売の「ビッグコミックオリジナル」(小学館)の最新話で明らかになり、来年2月5日発売予定の同誌で最終回を迎えることも分かった。連載開始の1973年から来年で41年、選手やコーチとしてホークス一筋だった大打者がホークスのユニホームを脱ぐ。
「あぶさん」は南海ホークスで選手生活を始めた酒豪の「あぶさん」こと景浦が活躍する物語。実在のプロ野球選手や監督らが多数登場し、長尺バットの「物干しざお」や口に含んだ酒をバットに吹きかける「酒しぶき」も話題となった。
連載は20日発売の回を合わせてあと4回。計976話で幕が下りる。水島さんは「数え切れないほどの多くのプロ野球選手の皆さんから応援と協力をいただきながら、この作品は育ってきたように思えます。長い長い41年間でした」とコメントした。
◆景浦安武(かげうら・やすたけ)1946年12月17日生まれの67歳。新潟市出身。73年、南海にドラフト外で入団。南海時代は主に代打で、81年オールスターでは3試合連続代打本塁打で3試合連続MVP。83年に自由契約となったが、テストを受けて再び南海入団。「4番・左翼」に定着した86年に本塁打王。ダイエー時代の91年から3年連続3冠王を獲得。94年には日本記録(当時)のシーズン56本塁打を放った。ソフトバンク時代の07年に打率4割を達成して首位打者。09年に現役を引退した。10年途中からソフトバンク2軍助監督、13年は1軍助監督を務めた。右投げ右打ち。187センチ、85キロ。