大谷、今季初星 菊池先輩に投げ勝った

 「日本ハム3‐2西武」(12日、札幌ド)

 憧れの先輩に投げ勝ち、日本ハム・大谷が今季初勝利を挙げた。5回2/3を1失点の力投。自己最多の10三振も奪った。お立ち台に上がった右腕は「個人的にもすごい勝ちたい試合でした。ある程度、粘ることができてよかったです」と充実感を漂わせた。

 投手としてのお手本である、花巻東高の先輩との初対決。自然と気持ちが高ぶり、力を引き出させた。立ち上がりからエンジン全開。初回2死一、二塁。ランサムの3球目にプロで自己最速タイの157キロをマーク。最後はフォークで空振り三振を奪うと「よしっ」と声を張り上げた。

 飛ばした影響もあり、六回はバテがきた。2死一塁。炭谷に四球を与え、降板が告げられるとスタンドから悲鳴も上がった。「最後まで投げきりたかった」。先輩より先に降板したことが悔しかったのだろう。

 菊池は「目標である位置にいてくれてありがたい人」という。同じ高校を選び、背中を追いかけた。能力の高さは先輩も認めるところ。昨オフの地元での対面時に「投げ合うことがあったら回避してくれ」と冗談交じりに言われ、苦笑いするしかなかったが、その先輩に成長を見せることができた。

 先発としての役割を果たし、次回は19日か20日の楽天戦(コボスタ宮城)に先発する見込み。二刀流がやっと先発ローテ投手らしくなってきた。

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