日本ハム・中田翔内野手（２５）が３０日、３１日からの阪神２連戦を前に札幌ドームで４５分の特打を行った。１３本の柵越えを放つなど鋭い打球を連発。ケージ裏で見守った柏原打撃コーチは「明日（３１日）打ったら、今日（３０日）の成果や！」とニヤリ。打倒虎への豪快な一発を期待した。

　静かな札幌ドームで表情を変えず、黙々とバットを振った。次々とスタンド中段へ放り込む。５月７日のソフトバンク戦で９号を放ったのを最後に、１６試合本塁打から遠ざかっているが、周囲が目を見張るほどの打球を放った。阪神戦へ向け、準備完了。昨季、札幌での阪神戦で２本塁打を放っている主砲は「（本塁打？）それはどうでもいい。チームが勝てばいい」とあえて大言は控えたが、勝利へとつながる一打を打つと誓った。

　この２連戦は使命感に燃えている。球団から特別な任務を命じられているからだ。交流戦企画「倒セ！ミッション」。阪神戦と広島戦は、中田が本塁打を打って試合に勝利すると、１００組２００人に６月下旬の公式戦ペア観戦チケットがプレゼントされる。ファンは一発を待っている。

　虎党が大挙押し寄せる３１日の初戦は、観衆３万人超えが濃厚だ。舞台は申し分ない。お祭り男が豪快なアーチで、虎投手陣を震え上がらせる。