大谷、同点弾 弾丸ライナー能見に一閃

 「交流戦、日本ハム3-1阪神」(31日、札幌ド)

 サヨナラ弾を放ったミランダが本塁を踏みしめると、日本ハム・大谷は輪の中心で満面の笑顔を浮かべ、ヒーローの頭をたたきまくった。

 決勝アーチは助っ人に譲ったが、七回に貴重な同点2号ソロを放ち、自身も勝利に貢献した。「阪神ファンの応援がすごかったです。お客さんがいっぱいいる中で打てたのはうれしいです」。札幌ドームでの阪神戦。今季2番目に多い3万4379人の大観衆の前で打てたことを喜んだ。

 快投を続ける左腕を19歳が打ち砕いた。六回までわずか1安打。1点を追う七回。2打席凡退後、先頭で打席を迎えた。「能見さんもそろそろ完封を意識するのではと。そろそろ甘い球が来るかなと思って」。真ん中低めのスライダーをコンパクトに振り抜くと、打球は弾丸ライナーで虎党の陣取る右翼最前列へと突き刺さった。両親が観戦に訪れた中、値千金の一発だ。

 栗山監督も打撃の成長に目を細める。前日まで、相手が左腕能見で代打での起用を考えていたが、この日、自宅で草刈り中に「(打撃の)技術的にも前に進んでいる」とスタメン起用を決断。その思いに19歳は見事に応えた。チームも5月24日以来の貯金1で単独3位。大谷にもチームにも大きな1勝だ。

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