「日本ハム２‐７楽天」（２７日、札幌ド）

　日本ハム・中田の球宴ファン投票選出“御礼弾”も空砲に終わった。主砲が打っても、１１被安打７失点の投壊に、今季ワースト５失策の守乱では勝てない。５月２８日以来１カ月ぶりの借金へ転落。中田は本塁打を振り返り「狙っていったわけではない」と一言発して悔しがった。

　試合前は喜びにあふれていた。投票結果が発表され２４万５０１票、外野手部門２位で選出された。気分を良くしていきなり本拠地のファンの期待に応える。１点を追う初回２死一塁。辛島の直球をフルスイングすると打球は右中間席へ１３号２ランとなった。

　昨年もファン選出が決まった日に決勝弾を放った主砲は、「ファン投票で選ばれるのが一番うれしい。中田に投票してよかったと思われる打撃をしたい。大きいのを１本打ちたい」とアーチ予告まで飛び出した。しかし、試合後は別人のようだった。

　リーグ戦再開の日に痛い敗戦も、栗山監督は主砲の一発を喜んだ。「だいぶ、動けるようになってきているね」。疲労のたまっている両太ももの張りも快方に向かい、今後に希望の光を見いだした。