尼崎双星 不祥事乗り越え善戦も力尽く
「高校野球・兵庫大会1回戦、尼崎双星2‐3須磨翔風」(11日、淡路佐野)
一心に白球を追った。尼崎双星の、主に3番を打っていたという2年生部員が、居酒屋で飲酒、喫煙したもようを単文投稿サイトで公開、9日に高野連から厳重注意を受けていた不祥事。当該部員を出場させない17人での戦いは、四回、主将の藤健太内野手(3年)の同点打で追い付くと、そのまま延長へ。十二回には1点リードされながら、柳沢の本塁打で追い付くなど食らいついた。
十三回に力尽きたが、岩崎広貴監督(63)は「特に3年生は、30数年やってきて一番まじめ。出場できるかどうか分からない状況でも、誰も責めることなく練習に取り組んでくれた」と目を腫らした。藤主将は「(同点打は)みんなのパワー。事件があって『最初からエンジン全開で全員野球』という合言葉を、実現できました」と胸を張った。