筒香衝突、救急車で搬送…一時意識なし
「中日5-4DeNA」(13日、ナゴド)
ナゴヤドームに戦慄(りつ)が走った。初回無死、左中間への飛球を追ったDeNAの左翼・筒香と中堅・梶谷が衝突。グラウンドに後頭部を強打した筒香が倒れ込んだまま、一時は意識もない状態になった。アクシデントから18分。救急車がグラウンド内にまで入った。首を厳重に固定されて搬送された。
名古屋市内の病院でMRI、CT検査を受けた結果は脳しんとうと、頸椎(けいつい)しんとう。幸いにも、大事には至らなかった。試合後、中畑監督は「意識もしっかり回復していて、手足もしっかり動く。ひと安心」と険しい表情の中で息をついた。
最悪の事態も予想される状況だった。中畑監督は「全く意識のない中で、呼吸すらなくなるんじゃないかと思った」と振り返った。1日入院し、14日に再検査する予定。「1週間や10日は必要じゃないか」と登録抹消して治療する方向だ。
筒香のために。チームは一丸となった。二回に逆転。五回に再逆転されると、七回には後藤が一時は同点となる代打適時打を放った。「筒香頑張れ!その気持ちだけで打ちました」と表情を崩さずに言い切った。
中畑監督は「最後まで勝ちを意識して戦ってくれた。複雑な心境の中。自分も含めて…。あした切り替えていきましょう」。前を向くしかない。