宿敵との今季最後の３連戦。巨人は９日の初戦から虎キラー・杉内、復帰登板となるエース・菅野、前回対戦で完封した沢村の順に先発予定で、虎の息の根を止めにかかる。３人は８日、川崎市のジャイアンツ球場で調整し、チームとともに敵地に乗り込んだ。

　右手中指の腱（けん）の炎症から、約１カ月ぶりの１軍マウンドとなる菅野は「ずっと迷惑をかけてきたので存在感を示すということが大事」と闘志。阪神戦は今季１勝１敗ながら防御率は０・６４。「失速気味だけど、乗らせたら怖い相手」と警戒を怠らなかった。

　全米オープンテニスで日本人初の決勝進出を果たした錦織圭とは同学年の２４歳。面識はないが「同い年なのは知っていた。準々決勝あたりから結果を気にしていた」といい、「世界で活躍している方を見ると誇らしいし、刺激にもなる」ときっぱり。“エア・ケイ”ばりの躍動感あるマウンドさばきで、離脱した分を取り戻す。

　残りは２３試合。３連覇へ大きなヤマ場となる９連戦を前に原監督は「一つ一つの積み重ねだよ」と力を込めた。９日の試合に勝ち、広島が敗れるとマジック１８が再点灯する。まずは虎にとどめを刺し、再びＶロードの明かりをともす。