東農大北海道・風張蓮“TG争奪戦”も
「明治神宮大会北海道地区代表決定戦・1回戦、道都大1-0東農大北海道オホーツク」(4日、網走呼人)
今秋ドラフト候補の東農大北海道オホーツク・風張蓮投手(4年・伊保内)が4日、道都大との明治神宮大会北海道地区代表決定戦の1回戦に先発。5安打11奪三振で完投したが、ソロ被弾の1失点で敗れた。この日はスカウト陣の姿こそなかったが、最速151キロ右腕にはNPB12球団から調査書が到着。上位候補に挙げる阪神に加えて、巨人も高評価しているもようで、TG争奪戦となる可能性も出てきた。
北の剛腕が、ドラフト上位候補の声にふさわしい投球を披露した。九回1死、11個目の三振を奪った風張がほえた。「内容的には悪くなかった」。敗れたものの1失点完投。手応えもあった。
気温12度の寒さの中、直球は最速146キロ。変化球も低めに集めた。六回、グラウンド整備直後の初球に浴びた右越えソロを「少し気持ちが緩んでしまったかな」と猛省したが、失投はこの1球のみ。今秋に向けて磨いてきた外角低めの制球が直球、スライダーともに抜群。見逃し三振は5つを数えた。
今秋リーグ戦は5勝0敗で優勝に貢献し、最優秀投手とベストナインにも選出。プロの注目度も赤丸急上昇中だ。阪神は開幕戦の北海道教育大函館戦を佐野統括スカウト、9月27日の旭川大戦を中村GMが視察。球団関係者は「球に力があり、制球もよくなった。2位までに消えるだろう。そのぐらいの評価」と話している。
また、巨人も開幕戦を山下スカウト部長が視察。スカウト陣も頻繁に足を運んでおり、評価は高いもようだ。今秋は調子を落とした即戦力候補の投手が多く、風張をめぐって“TG争奪戦”となる可能性も出てきた。
「まだチャンスは残っている。明日投げる場面があれば、全力で行きたい」と風張。ドラフトの前に、まずは神宮切符獲得へフル回転する。