星野監督が楽天退団へ…全力慰留方針も

 今季限りでの退任を表明している楽天・星野仙一監督(67)が、来季の契約をせずに、退団する意向であることが13日、わかった。当初はGM職やアドバイザー的立場で球団と関わっていく流れだったが、ここへ来て急転。球団が起こすドタバタ劇は、最悪の事態へ向かい始めた。

 停滞している諸問題が、大きな火種を生みだした。星野監督はこの日、12日のテレビ出演を終えて、仙台へ移動。「発表が遅れてるみたいだな」と、新監督人事が動かない現状について厳しい表情を見せた。関係者によれば、一度は残るつもりだった杜の都を、去る決意を固めたという。

 大久保2軍監督の昇格が既定路線の人事。9月中旬の星野監督辞任表明から、何ら変化もないのになかなか発表に至れない。結局、14日の秋季キャンプは新監督不在で始まる。

 全ては三木谷オーナーが最終決定を出せないでいることが要因。同オーナーは「今後も大所高所から球団を見てほしい」と、星野監督には何らかのポストを用意するとしたが、結局これについても白紙のまま。ただ、時間だけが過ぎていく。

 星野監督の怒りの矛先は、自分のことよりも、中ぶらりんにされる周囲の状況だという。関係者は「星野監督は『そこまで引っ張ったら、今いるコーチ陣も、いなくなるコーチたちも、次やる監督も、みんな混乱する』と嘆いていた」と語る。現場だけではない。三木谷オーナーと現場の“板挟み状態”となった立花球団社長は、今月初旬に過労による体調不良に見舞われた。

 球団は今後、全力で星野監督の慰留に努めることになる。それでも、指揮官の火を消すことは簡単ではないだろう。「チームを離れて大変迷惑をかけた。しかもこの成績」と、辞任会見で述べた。だがまだ終わっていない。選手、コーチ、関係者の迷いの気持ちを全て背負って、闘将が戦おうとしている。

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