高校野球春季大会でタイブレーク導入へ
日本高野連の拡大技術振興委員会(相沢孝行委員長)が20日、大阪市内で開かれ、硬式では2015年の春季都道府県大会および春季地区大会で、軟式では同年の地方大会、全国大会全てで、タイブレーク制度を試験導入する提案が出された。
タイブレークについては、硬式、軟式合わせて4490校を対象に、選手の健康管理とスムーズな大会運営を主眼とするアンケートを実施。その結果をもとに9月29日に対策を話し合い、今回は全国9地区と東京の代表を加えて協議した。
春季大会でのタイブレーク導入については、11月15日に開く懇談会で都道府県理事の意見を集約し、同月末の理事会に原案を提出する予定で、強い反対がなければ導入される公算が大きい。来春導入されれば十回から1死満塁で始める。
相沢委員長は「投球回数や球数を制限するのは、投手が少ない学校に不利となる。日程調整は、都道府県により条件の違いが大きい」と説明。これらを踏まえタイブレークが現実的という意見で委員会内はまとまった。
なおこの案では、今回の適用は甲子園大会に直結しない来春のみで、夏秋の地方大会では来年は実施しない(一部、当該地域の裁量による導入は可能)。
今回の提案実現後は検証を重ねた上で、全国大会を含むすべての公式戦にタイブレークの本格導入を進めたい考えだ。