金子が虎などに条件“優勝への本気度”

 オリックスから国内FA権を行使した金子千尋投手(31)が19日、神戸市内の選手寮『青濤館』で報道陣の取材に応え、球団選択の重要な判断材料の一つに“優勝への本気度”を挙げた。阪神など複数の球団が獲得を狙う右腕は、早期決着を願いながらも「どうなるか分からない」と思い悩む心境を口にした。

 オリックス残留か、他球団移籍か。金子が球団選定の重要ポイントの一つに挙げるのはやはり“優勝への本気度”だった。この日も「それはありますね」と認めた。

 今季は惜しくも2位に終わった。プロ10年目。振り返っても2位が2度あるだけ、残りはすべてBクラス。「毎年、思ってます」と口にするように優勝へは人一倍、強い思いを持っている。だが、どの球団を選べば、自分の思いと一致するのか。話を聞けば聞くほど、分からなくなる。

 その表情が心境を表していた。この日は青濤館で先月29日に受けた内視鏡による右肘骨棘(こっきょく)除去手術のリハビリを行った。その後、報道陣の前に姿を現したが、眉間にしわを寄せ、少しうつむき加減のまま対応した。目を合わせることなく、発する言葉も少ない。

 話しにくいのかと問われると、「話しにくいんじゃなくて話したくないんです。決まってないことを言う必要もないのかなと」といら立ちを見せた。

 日々、代理人を通じて各球団の熱意は伝わっているようだ。17日に更新した自身のブログでは「データ分析への取り組みやチームの編成戦略、球団に対するオーナーの考えとか、地域密着についてなどお話してくださる球団もあり、初めてのことでとても刺激的で勉強になりました」と記した。

 ただ、決断するには至っていない。心境は揺れている。考える時間が欲しいかと問われれば「あればいいんじゃないですかね。なきゃないで仕方ないですけど」と投げやりな言葉になり、一番悩んでいる時期かと聞かれると「今までこういう機会はなかったんで」と素直に思いを口にする。

 自身のブログにはたくさんのファンから激励を含めたメッセージが届く。これには「本当にありがたいなと思います」と感謝した。

 早く決めたい思いはある。「それはありますよ。ありますけど、どうなるか分からない」。未体験の胴上げをどのユニホームでするのか。頭に何度も描きながら、探し続ける。

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