ヤクルト小川“幻の10勝”に温情査定

 “幻の10勝”に温情査定だ。ヤクルト・小川泰弘投手(24)が19日、都内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、900万増の6500万円でサイン。今季は4月に右手を骨折して3カ月離脱した影響もあって9勝6敗に終わったが、「10勝扱いということで最大限の評価をいただいた」と満足感をにじませた。

 白星扱いを受けたのは、10勝目をかけて臨んだ今季最終戦のDeNA戦。3-2とリードして迎えた八回2死一、二塁で、平凡な飛球を左翼・飯原がまさかの落球。2者が生還して逆転を許し、敗戦投手となった。9勝止まりで、本来ならば6200~6300万円の評価だったが、衣笠球団社長の「10勝の評価をしてあげろ」との一声で上積みされた。

 小川は飯原から酒の席で謝罪を受けたそうで、「普通にしゃべってますよ。お互いさまなので」と恨みはない。来季の目標は2桁勝利と200投球回。「力で10勝をもぎ取れなかった。来年の戦いはもう始まってるので巻き返したい」。来季こそ、正真正銘の10勝評価をもぎ取る。

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