大谷 突然の初投げで140キロ超え
日本ハム・大谷翔平投手(20)が8日、千葉・鎌ケ谷の2軍施設で今年の初投げを行った。周囲に予告なしで突然のブルペン入り。立ち投げながら快速球を投げ込み、周囲を驚かせた。投手として昨季の11勝以上を目標にする男が2015年、順調なスタートを切った。
突然だった。昼食後、室内練習場でのキャッチボール中に内野手の渡辺を誘い、いきなりブルペンへと向かった。キャッチャーミットを持たせて、大谷が予定になかった初投げを開始した。
ブルペン投球は昨年12月上旬以来。冷え込みが厳しい鎌ケ谷で、熱気あふれる投球を続けた。捕手を立たせたまま、伸びのある直球にスライダー、カーブを織り交ぜて38球。推定140キロ超えの快速球を痛そうに捕球した渡辺は、「超、速かったです」と驚きの表情で振り返った。
予定外の初投げは、ここまで順調に自主トレをこなしている証しでもある。午前中の打撃練習を終えた後、ブルペン入りの時期を問われると「いつ入るか分かりません。状態を見てです」と話していたが、体調があまりに良かったのだろう。午後にすぐさまブルペン入りだ。年末年始は2日休んだだけで、実家の岩手でも遠投やウエートトレなどでみっちり鍛えてきた。昨年は正月に寝込んだが、今年は仕上がりに確かな手応えがある。
23日の沖縄・名護先乗り自主トレまで鎌ケ谷でも何度かブルペンに入りフォームを固めていく。「新たな気持ちで頑張りたい。シーズン通していい成績を残したい」。二刀流3年目。順調に調整を進める最速162キロ右腕に、さらなる飛躍の予感が漂う。
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