toto売上増へプロ野球で新くじ検討
超党派の国会議員でつくるスポーツ議員連盟は14日、スポーツ振興くじ(サッカーくじ)の制度改正に関するプロジェクトチーム(PT)の会合を開き、新たにくじの対象とするスポーツはプロ野球を軸に検討することを決めた。新くじの発売で売り上げを伸ばし、増大が確実視されている国立競技場の改築費などに充てる狙いがある。
PTは、プロ野球のくじを発売する場合は、懸念される八百長の防止のため、コンピューターが無作為に勝敗を選ぶ「非予想系くじ」とする方針で一致した。遠藤利明座長は「不正が一切できないことを打ち出せば、売り上げは見込める。野球が対象になるのはインパクトがある」として、2014年度に過去最高の約1107億円だった売り上げの2割増を目標に掲げた。
野球賭博との関わりで選手が八百長行為を行ったとされる「黒い霧事件」の反省から、球界にはくじの対象となることに抵抗感があり、反発も予想される。
議連は5月上旬までに日本野球機構(NPB)や日本プロ野球選手会などの関係団体と協議し、実現に向けて協力を求める。今国会中に議員立法で関連法の改正法案の提出を目指す。
国立競技場の改築に充てることができるくじの収益の割合を、従来の5%から10%へと引き上げるため、日本スポーツ振興センター法の改正を目指す方針も固めた。