西武・森 清原以来28年ぶり10代球宴弾
「オールスター・第2戦、全セ8-3全パ」(18日、マツダ)
カープ勢の活躍に沸く球場の空気を、たった一振りで西武・森友の世界に変えてみせた。六回1死。一塁に大阪桐蔭の先輩・中田を置き、代打で打席へ。大野の148キロ初球を、持ち前のフルスイングで右翼スタンドへ運んだ。
試合前から「初球から打ちたい」と話していた通り、1球で仕留めた。「(球宴は)ファンと一緒に楽しむ打席。アウトになってもいいのでホームランを狙いにいった」と、堂々と自分のスイングを貫いた。
西武の大先輩、清原和博以来2人目となる、10代での球宴本塁打。「球宴前にその話を聞いていた。自分にもチャンスがある。ありがたいことなのでぜひ挑戦したいと思っていた」。最多票数で選んでくれたファンへの恩返しでもあった。
この一発で敢闘選手賞に選ばれた。「頭の中がごちゃごちゃしている。ホテルに帰って、ゆっくり考えながら整理して寝たい」と興奮を抑えきれない様子もみせた。しかし、浮足立つことは一切ない。
視線の先には2日後に再開するペナントレースを見据えている。「オールスターでのスイングをシーズン中もやるわけではないし、(シーズンに)戻ったらチームでの打撃をどうやるか考えます」とあくまで冷静だ。
「2日間楽しかった。いろんな選手の打撃を近くで見て、得たものはたくさんある」と振り返った。清原がスター街道を駆け上がったように、夢舞台での経験は森友の進化を後押ししていくことだろう。