清宮“一家3冠”へ、オレも日本一だ
「全国高校野球」(8月6日開幕、甲子園)
5年ぶりの夏の甲子園出場を決めた早実(西東京)が30日、東京都八王子市の同校グラウンドで練習を行った。注目のスーパー1年生、清宮幸太郎内野手は、過熱するフィーバーと期待にも「いつもの通りの自分でやれば応えられる」と宣言。それぞれ今年の日本選手権で優勝した、ラグビートップリーグ、ヤマハ発動機監督の父・克幸氏(48)、東京北砂リトルの弟・福太郎君(小6)に続く日本一達成に意欲を見せた。
乗り遅れるわけにはいかない。栄冠続きの一家の話題に、清宮はバツが悪そうな笑みを浮かべながら決意を口にした。「それは自分でもずっと思っています。『オレだけじゃん』っていうのはあります」。課せられた日本一というミッションを、堂々と受け止めた。
父は2月のラグビー日本選手権で、ヤマハ発動機を初優勝に導いた。弟も20日にリトルリーグの全日本選手権で優勝。決勝は3安打5打点の大活躍だった。29日には父が講演会で「現在、清宮家は2冠。甲子園を取れば3冠になる」と話していた。自身は12年にリトル日本一、世界一に輝いているが、今年にかける思いは別物だ。
フィーバーにも納得していない。「まだまだ。自分の結果が追いつけるように精進したい」と、現段階では話題先行を認めた。一方で「いつも通りの自分でやれば、期待に応えられると思う」と、強烈な自信も隠さない。
この日はフリー打撃で34スイング中、推定125メートル弾を含む柵越え3本。11度あった空振りは「ミートポイントを後ろに、逆方向を意識した」もの。和泉実監督(53)も「意図が見える。平常心で自分を見つめられている証拠」と目を細めた。
開幕まであと6日。大観衆が待つ甲子園へ。清宮は「プレーできるのが待ち遠しくてたまらない。(観客も)たくさん来て欲しい」と声を弾ませた。