マサ最年長登板記録更新も…22球降板
「中日4-5ヤクルト」(9日、ナゴド)
中日・山本昌投手はヤクルト19回戦に49歳11カ月29日で今季初めて先発登板し、自身が昨年9月に49歳1カ月12日でマークした最年長登板、最年長出場、最年長先発の記録を塗り替えた。投球中に左手人さし指を突き指し、二回途中1失点で降板した。
スタンドがため息に包まれた。二回。先頭の大引へ、2ボールからの3球目だ。明らかなボール球。マウンドの山本昌は天を仰ぎ、左手を見つめた。そして降板を申し出た。レジェンド左腕の今季初先発は、わずか22球で幕を閉じた。
「せっかくの機会を用意してもらったのに、何しに来たのか。試合を消耗戦にしてしまって申し訳ない」。降板理由は「左人さし指の突き指」。1点を先制された初回、投球時に自分の体に指が当たって痛めていた。
49歳11カ月29日での先発登板。自身が持つ最年長登板、最年長出場、最年長先発の記録は塗り替えた。しかし12年に米大リーグ・ロッキーズのジェイミー・モイヤーがマークした最年長勝利記録(49歳5カ月28日)を上回る最年長勝利はならなかった。
森ヘッドコーチは、回復してから2軍で調整登板させることを示唆する一方で、「(軽症なら)10日で投げさせることもある」と話した。11日が50歳の誕生日の左腕は「とにかく、またしっかりやるしかない」と気持ちを奮い立たせた。