山本功児氏長男「武白志」2打席連発
「全国高校野球・2回戦、九州国際大付10-9大阪偕星学園」(13日、甲子園)
九州国際大付(福岡)は4番・山本武白志(むさし)内野手(3年)が史上31度目となる2打席連続アーチを放ち、大阪偕星学園(大阪)との接戦を制した。
聖地に新たなアーチストが現れた。その名は「ムサシ」。巨人で4番を務めた元ロッテ監督、山本功児氏(63)の長男・武白志が4万7000人を驚がくさせた。「人生で最高の気持ちだった」。189センチ、89キロ。堂々の体格でダイヤモンドを2度回った。
2度のビハインドをはね返し、サヨナラ勝利を呼び込む原動力となった。五回1死一、二塁ではスライダーを左翼スタンドへの3ラン。七回2死では直球をフルスイングし、バックスクリーン左へ同点ソロをねじ込んだ。
史上29人目(31度目)の2打席連続弾。最近では森友哉(大阪桐蔭=西武)がいるが「高校野球の頂点を極めた選手。名前だけでも並べて光栄」と初々しく言う。前夜は甲子園初アーチが頭に浮かび「30分くらい眠れなかった」。それが「大歓声もイメージどおりでした」と一夜で現実となった。
7日の初戦、鳴門戦を見守った功児さんは仕事で観戦できなかった。母美砂子さんは「めったにほめないのに『(初戦で)1安打出たことが大きい』と言っていた。本人に伝えるとうれしそうだった」と明かした。
「打線が爆発できてよかった。野球の神様は見ていてくれた」と山本。その中心にいたのは、間違いなくスラッガーの血を受け継いだ4番だった。