G小林が激打!日付変わった雨中死闘
「広島3-4巨人」(21日、マツダ)
時計の針は午前0時を回っていた。延長十一回、巨人・小林が値千金の決勝中前適時打。日付をまたいで行われた過酷な長時間ゲームに、ようやく終止符を打った。小林は疲労の色をにじませながら「ファンの方が残って力をくれた。打つしかないと思った」と、スタンドに頭を下げた。
まさに“死闘”だった。八回に雨脚が強まり、2度にわたって計1時間26分の中断。悪条件の中で、1点を追う八回、阿部が同点の中越え二塁打。その裏、1死満塁のピンチを迎えたが、6番手の戸根がしのぎ、執念で延長に持ち込んだ。陰のヒーローは「試合のターニングポイントだと思った。開き直るしかなかった」と、笑顔で汗を拭った。
延長十回2死一、二塁では、菊池の左前打を処理した左翼・鈴木が本塁へ執念の好返球。サヨナラ負けを阻止した。この日は、午前中に東京から広島移動。小林は「今朝は6時半に起きました」と振り返ったが、チーム全員が最後まで集中力を切らさなかった。
首位の阪神が勝っていただけに、価値ある白星で0・5差をキープ。4連勝を飾った原監督は「粘り強く戦えた。いろいろな方に感謝だね。時間的には1時間半くらいに感じたよ」と、大きくうなずいた。