「広島２-１巨人」（２２日、マツダ）

　痛恨の逆転負けだった。巨人は１点リードの八回、リリーフエースの山口がエルドレッドに逆転２ランを被弾。連勝が４で止まり、首位・阪神とのゲーム差が１・５に広がった。厳しい表情の原監督は「もう少し注意深くいく必要がありますね」と、暗転劇を振り返った。

　苦しいチーム事情が、敗戦を招いた。八回はマシソンの不調もあり、山口が２イニング目に突入。１死から菊池に中前打で出塁を許した直後、代打・エルドレッドに投じた初球をバックスクリーンまで運ばれた。

　ただ、福井に今季だけで３敗目を喫した打線にも、大きな責任がある。切れのある直球にねじ伏せられる場面が続き、「よくやられますね」と指揮官。七回１死満塁で無得点に終わるなど、勝負弱さを露呈した攻撃陣を嘆いた。

　さらに指揮官が指摘したのは、二回の攻撃。１死一塁で、アンダーソンが右前打。一走の長野は二塁ベース手前でスピードを緩め、ストップした。「三塁コーチャーも簡単に止める。ランナーも行けない。あそこで各駅停車をしてるようでは、打破できませんね」。ここからはより１勝が重くなり、緊張感の増す戦いが続くからこそ、チーム全体に攻撃的な姿勢を求めた。