「楽天４－２ロッテ」（９日、コボスタ宮城）

　１９歳クローザーが新たな記録を打ち立てた。楽天・松井裕が２８セーブ目を挙げ、９５年のオリックス・平井正史を抜き、高卒２年目シーズンの最多セーブを記録。お立ち台では「毎回九回を抑えただけで、ここに上がってすみません」と笑わせた。

　２点リードの九回に登板。先頭のクルーズに内野安打を浴びるなど、登板６試合ぶりに走者を背負い２死一、二塁としたが「いい緊張感で投げられた」と涼しい顔で、最後は荻野を空振り三振に斬った。

　今月に入り、新球のカットボールを投げ始めた。「苦しいから試すのではなくて、より手が付けられないように、こちらから手を打つということ」。則本の握りを参考に、キャッチボールから練習を重ね、解禁に至った。

　クローザー転向を決断した大久保監督は「期待以上。１００点を超えている。これからも謙虚に、大投手になってほしい」と目を細めた。チームの連敗は３で止まったが、ＣＳ進出は絶望的。それでも２年目左腕は気持ちを切らすことなく、進化を続ける。