小笠原を中日&巨人両軍で感動胴上げ
「中日0-4巨人」(21日、ナゴヤドーム)
素晴らしいフィナーレだった。試合終了後も誰も席を立とうとしない。中日・小笠原の勇姿をいつまでも見ていたい-。3万7786人がその思いを共有した。
中日、巨人両チームの選手がマウンド付近で5度の胴上げ。「なかなかこういう経験はできない。幸せ者でした」。その後に場内を1周。左翼前に差しかかると、巨人応援団が当時の応援歌を演奏。「懐かしかった」。ファンに思われ、ファンを思ったガッツらしい時間だった。
現役最終打席は七回1死で左飛。「気持ちはライトスタンドだったんだけどね。最後がアウトで終わるのも『らしい』かな」。四回に遊撃内野安打。「プロ初安打も内野安打だからね」。2120安打目をかみしめた。
来季は2軍監督の就任が確定的で、後進の育成にあたる。「ファイターズで育ててもらって、ジャイアンツで成長させてもらって、ドラゴンズで締めくくれて幸せです」。孤高で気高い打者、小笠原道大。魂のフルスイングよ、永遠に-。