オリックス井川が戦力外、現役に意欲
オリックスは2日、神戸市西区の青濤館で井川慶投手(36)に対し、来季の選手契約を結ばないと通告した。
井川は水戸商から1997年度ドラフト2位で阪神に入団。03年には20勝5敗で18年ぶりのリーグ優勝に貢献した。07年に米大リーグのヤンキースに移籍。12年からオリックスでプレーした。
今季は1軍登板がなく、ウエスタン13試合で0勝4敗。20投球回で自責点32、防御率14・40と苦戦した。瀬戸山隆三球団本部長(62)は「今年春から一度も1軍に上がる機会がなく、2軍からの推薦もなかった。このままでは厳しいということで、正式に戦力外通告した」と説明した。
瀬戸山本部長によると、9月に死去した阪神の中村勝広GMから昨年、井川について「最後は阪神で終わらせてあげたい」と申し出があったという。今年6月には阪神とのトレード計画も浮上したが、井川の不調が重なり、実現しなかったという。
井川は「戦力外となった後も練習場を使わせてほしい」と球団に要望しており、トライアウト受験を含めて現役続行に意欲を示している。夏場のミニキャンプなどの成果で体重を10キロ以上落とし、シーズン終盤は球速146キロと復調。今後は所属先を探しながらトレーニングに励むことになる。