50歳山本昌ラスト登板で男泣き
「広島0-3中日」(7日、マツダスタジアム)
アウトを1つ取り、山本昌の表情が崩れた。惜しみない拍手を送るスタンドと同じく瞳は真っ赤。「泣かないつもりだったんだけど」。広島の新井、そして妻の美智子さん(34)からの花束。マウンドに別れを告げた。
選んだ球は宝刀・スクリュー。1球目の115キロはワンバウンドし、2球目の116キロも低めに外れて2ボールに。「フォアボールは嫌だな。何とか打ってくれ」と投じた3球目。高めの117キロを丸が打ち損じ平凡な二ゴロ。「丸選手も真剣勝負をしてくれたのがうれしかった」
今季は春先に右膝を痛めて出遅れた。8月に1軍初先発したが、22球で左手人さし指を痛めた。世界最年長勝利を果たせず、選んだ引退。最後に50歳1カ月で先発し、自らの最年長記録を2カ月更新した。