原采配ズバリ!巨人先勝ファイナル王手
「CSファーストS・第1戦、巨人3-2阪神」(10日、東京ドーム)
粘りが実を結んだ。巨人が延長十回、代打・高橋由の押し出し四球でサヨナラ勝ち。11日の第2戦に勝つか引き分けで、CSファイナルS進出が決まる。原監督は「内容はともかく、先勝できたのは大きい」と、笑みを浮かべた。
選手起用がはまった。十回は3四球で1死満塁となると、ネクストサークルにいたアンダーソンではなく、ベンチ裏に控えていた高橋由を起用。指揮官から「うちの切り札」と期待して送り込まれたベテランは「結果が全て」と落ち着いて際どい球を見極め、値千金の四球をもぎ取った。
7番・三塁で先発した井端は、3安打の固め打ち。五回は先頭打者で右前打を放ち、マイコラスの先制打を呼び込んだ。原監督は打撃練習の状態を確認し、村田ではなく井端の起用を決断。川相ヘッドコーチも「藤浪との相性プラス調子。さすがですね」とうなずいた。
経験豊富なリリーフ陣、ベンチ入りメンバーをフル活用しての勝利。シーズン開幕前、原監督は「阪神はしっかりとしたレギュラーがいてうらやましいが、うちは総合力で対抗する」と語っていた。その言葉通り、それぞれの選手が役割を果たした。
高橋由は「ヤクルトに挑戦できるように頑張ります」と宣言した。悲願の日本一奪回へ、ここでは負けられない。