早実・清宮3戦連続の同点弾で勝利呼ぶ

 「高校野球・秋季東京大会・1回戦、早実4-3小平」(10日、八王子市民球場)

 今夏甲子園4強の早実が延長十一回サヨナラ勝ちで2回戦に進んだ。スーパー1年生・清宮幸太郎内野手は5打数1安打ながら、1次予選から3試合連続本塁打となる同点2ランで勝利に貢献。大阪大会では大商大堺が延長十三回の末、大阪桐蔭を下して初優勝を飾った。

 清宮がアーティストらしい放物線を秋空に描いた。2点を追う三回無死二塁から、緩いカーブを捉えて高々と右中間へ放り込んだ。「いい感じで上がってくれました」と、納得の笑みが浮かんだ。

 秋の東京大会は3戦4発。弾丸ライナーが多かった夏から、打球の質が変わってきた。九回の大きな中飛は「紙一重。もうちょっと角度をつけたかった」。木製バットで戦ったU-18ワールドカップ後だけで7本を加算し、高校通算22発。「芯で捉えることはできてきているかな」と、本物のホームランバッターになりつつある。

 20年東京五輪での野球復活が確実となったニュースにも刺激を受けた。「ワクワクしています。日本一のスラッガーになっていければ」と胸を躍らせた。

 夢の実現へ、まずは来春センバツが目標だ。工藤航輔外野手(2年)の代打サヨナラ適時打での辛勝に「あ~、よかった…」と、安どの思いが漏れた清宮。甲子園でも活躍した左腕・大江擁する二松学舎大付戦へ「打ち崩せたらいい」と、闘志を燃やした。

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