伯和・佐原吉報待つ!5球団から調査書
22日にプロ野球ドラフト会議が開催される。広島県内のドラフト指名候補生は、社会人の伯和ビクトリーズ・佐原圭亮投手(24)やJR西日本・高野圭佑投手(23)、杉本裕太郎外野手(24)らがいる。佐原は、チームを第41回社会人野球日本選手権(30日開幕・京セラドーム大阪)にも3大会ぶり6度目の出場に導いた。
雑草男の佐原は、ドラフトを前に「プロを意識したのは最近ですね。今年に入って先発で投げ出してから」と指名を待つ。右のサイドハンドから繰り出される高速シンカーが武器。伯和ビクトリーズの東監督は「真っすぐは140キロそこそこなんですが、シンカーは右打者でも左打者にも投げられる。球速もありプロでも通用するんじゃないですか」と太鼓判を押した。
福山市出身で高校は名門・広陵に進んだ。1学年下の有原航平投手(日本ハム)が主戦投手だったが、2年秋にサイドハンドに転向し、秋と3年春にベンチ入りした。しかし、3年夏には今ドラフトの上位指名候補でもある2学年下の上原健太投手(明大)の台頭もありベンチを外れた。
卒業後は岡山の吉備国際大に進学。4年春にはエースとして初の全国大学選手権に導いた。「大学で野球を辞めようと思ったけど、東監督が声を掛けてくれた」と伯和ビクトリーズに入社し、急成長した。
高校時代に広島出身でヤクルトなどで活躍した高津臣吾ヤクルトコーチのDVDを取り寄せ投球フォームを研究した。高津の宝刀でもあるシンカーは「大学から投げ始めて社会人に来てから磨きました」とドラフト候補に挙がるまでに成長。5球団から調査書が届き、指名を待つ。
昨年もヤクルト・中元勇作投手を輩出した東監督は「毎年、ピッチャーが抜かれるのは痛いんですが、チームとして地域に明るい話題を提供できる。(チームに)地元選手が多いわけじゃないんですけど、地元の選手が注目されるのはいい」と喜んでいる。
ドラフト後には、3大会ぶりに出場する日本選手権では11月2日に富士重工と対戦する。ドラフト候補生は「初戦からいい相手と戦えるんで、チャレンジャーとして戦いたい」と、快投を誓った。