侍の4番はオレだ!おかわりvs中田
8日に開幕する国際大会「プレミア12」へ向け、侍ジャパンが3日、福岡ヤフオクドームで全体練習を開始した。4番の座を争う中田翔内野手(26)と中村剛也内野手(32)が初日から火花を飛ばし、打撃練習では共に柵越えを連発。小久保裕紀監督(44)は今後の強化試合などの結果を見ながら、どちらかを4番に据える考えだ。
“4番はオレ”とばかりに豪快な打球を飛ばし、アピールした。まずは中村剛が打撃ケージに入り、快音を響かせた。33スイングで6本の柵越え。周囲の度肝を抜いたのは締めの4スイングだ。左翼席へ4連発。ケージ裏の稲葉打撃コーチも、あ然とした表情で打球を見送った。
今季は37本塁打で本塁打王を獲得した中村剛。初の侍入りにも「ユニホームは違うけど、そんなに意識はしていない」と平常心を強調した。この日の初日を振り返り、「練習はボチボチです。普通にできました」と納得の表情を浮かべた。
続いてケージに入った中田も、侍の4番は渡さないとばかりに豪快な打球を連発。大阪桐蔭の先輩・中村剛を上回る柵越えで、29スイングで4連発を含む13本のオーバーフェンスを披露した。
合宿前の秋季練習では納得のいく打球を飛ばせず、怒りのあまりにバットをへし折った。だが、侍のユニホームに袖を通し、気が引き締まった。練習後には、居残り特打を行い、61スイングで14発。打撃前には、稲葉打撃コーチから下半身の使い方のアドバイスを受けた。その効果もあったのか、「まだ、ちょっと下半身の粘りがないけど、悪くはないかな」と復調への手応えをつかんだ。
小久保監督は中田の打撃に「シーズン中よりよかったんじゃないかな」と安どの表情。初日からのし烈なアーチ競演に「(4番は)中村剛、中田のどちらかです。見ながら決めていきたい」と明かした。4番の座をつかむのはどちらか。ハイレベルな打撃バトルから目が離せない。