今季限りで四国ＩＬｐ・高知を退団した藤川球児投手（３５）が８日、高知市内のショッピングモールで、トークショーに出席。自身の去就に関しては口を閉ざしたが、Ｊ２横浜ＦＣの三浦知良（４８）との秘話を披露した。

　「グラウンドに出ればキャリア、年齢は関係ない。東京のサウナで一緒になってキングカズさんがおっしゃっていた。１時間ぐらい裸で会話しました。アメリカがそうだし野球界もこうあるべき。みんな実力で（試合に）出ているので」

　会った時期は明かさなかったが、カズの言葉に魂を揺さぶられた。四国ＩＬｐ・高知合流初日には「新しい野球人生なのでみんなと同じように上の世界を目指して頑張ります」とあいさつ。他の独立リーグ選手がそうであるように、藤川自身もＮＰＢ復帰への思いを胸にプレーしていた。

　２年前にトミージョン手術で右肘の腱（けん）移植手術したことで、「先発」として生まれ変わったという。藤川は「別人になったので全く新しい野球選手。別の野球人生」と表現した。地元高知の約３００人を前に「頭の中は忙しいんです。大事な時期なんです」と冗談交じりに本音をこぼす場面もあった。

　「しばらくゆっくりしました。３５歳でゆっくりしていたらそこにいるお父さん、お母さんに怒られる（笑）。若い者が力を発揮しないと。前に向かって突き進んでいく根性がないと」。トークショーの最後は、ＮＰＢ復帰を示唆するような発言で締めくくった。