楽天則本ビジター側にも風呂造って
楽天・則本昂大投手(24)が5日、仙台市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3000万円増の1億5000万円でサインした。則本は交渉の席で、本拠地コボスタ宮城のビジター側への浴槽設置を要望。敵に塩を送る異例の訴えだ。
「ビジターの方にも風呂を造って欲しい。春先は寒く、ケガにつながるリスクもある」。現在あるのはシャワーのみで、パ・リーグ本拠地でビジター側に浴槽がないのは、コボスタ宮城とほっともっと神戸だけ。交流のあるロッテ・涌井ら他球団の選手たちからこうした声を聞き、「グラウンドでは敵でも、グラウンドを離れれば仲の良い人もいますし」と則本。球界全体のことを考えると、黙ってはいられなかった。
珍要求に、安部井球団統括本部長は「それだけ周りがよく見えているということ」と則本の人間性を評価。今から設置工事を行っても来季には間に合わないが、同本部長は「検討していきたい」と話した。
今季は3年連続2桁勝利、2年連続で最多奪三振のタイトルを獲得。チームの顔としてグラウンド外でも気配りを忘れない。