プロ野球元投手・野村貴仁氏（４７）が１２日、高知市内の自宅近くで取材に応じた。前日までの風貌とは一変、ひげをばっさりそり落とした姿で登場した。「どこで（取材を）やりましょうか？」と、自宅近くの海岸沿いに報道陣を誘った。

　覚せい剤取締法違反の疑いで逮捕された元プロ野球選手の清原和博容疑者（４８）に関する証言とともに、野村氏の現役時代の面影を感じられない変わりように注目が集まっていた。

　フリーアナウンサーの小倉智昭氏は１１日、フジ系「とくダネ！」で、「あまりにも様子が変わってびっくりした」と、うつろな目と伸び放題のひげ面に驚きの様子を示した。

　また、野球評論家の田尾安志氏は同日放送されたフジ系「直撃ＬＩＶＥ　グッデイ！」内で、ゴミだらけの荒れ果てた部屋の中で話す野村氏を見て「驚きました。オリックス時代は抑えの優秀なピッチャーでしたから」とため息をついていた。

　前夜デイリースポーツなどの直撃に「明日ひげそって話すから帰ってください」と取材陣を追い返したが、この日の午前中、予告した通りの変身ぶりで自宅から出てきた。

　しかも、２時間超というロングランでマスコミに対応。前日テレビのインタビューとはうって変わって、はっきりした口調で、受け答えした。

　「（ニュース映像で）ろれつが回っていないとか言われたが、もともと高知弁で早口だから発音が難しい。酒を飲んでいたから何を言ったか覚えていない。今はそんなに（ろれつが）回っていないということはないですよね」と酒の影響だったとし、随所に笑顔を見せていた。

　さらに「僕は現役の時には（薬物を）使っていない。今もきっちりやめてます」ときっぱり。２００６年に覚せい剤取締法違反（使用）の容疑で逮捕され、懲役１年６月、執行猶予３年の有罪判決を受けているが、現在はクスリとはきっちり縁を切っていると強調した。

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　野村貴仁（のむら・たかひと）１９６９年１月１０日生まれ、４７歳。高知県出身。現役時代は左投げの投手。高知・高岡高宇佐分校から社会人・三菱重工三原を経て、１９９０年度ドラフト３位でオリックスに入団。中継ぎ左腕として９５、９６年のチームのリーグ連覇に貢献。９８年に巨人にトレード移籍し、２００１年まで在籍。０２年は米大リーグ・ブルワーズ、０３年は日本ハム、０４年は台湾球界でプレーした。ＮＰＢ通算３４４試合登板、２４勝２２敗３９セーブ、防御率３・２１。０６年１０月、覚せい剤取締法違反（使用）の疑いで逮捕され、後に有罪判決を受けた。