楽天・星野副会長、オコエ「苦労しろ」
「楽天春季キャンプ」(13日、久米島)
楽天・星野仙一球団副会長(69)が13日、ドラフト1位・オコエ瑠偉外野手(18)=関東第一=に激辛エールを送った。初の対外試合となる14日の練習試合、韓国・ハンファ戦に先発出場するルーキーに向け、「苦労しろ。相手のピッチャーに『打たせるな』って言っとかなイカン」と、早い段階で壁にぶつかることの大切さを説いた。
闘将流の激辛エールだ。「どんどん壁にぶつかってほしい。(簡単に)打ったら、こんなものかと思っちゃうんだよね」。星野球団副会長は、いよいよ実戦モードに入っていく黄金ルーキーに、結果を出すことよりもプロの厳しさを体感することを望んだ。
監督だった一昨年のキャンプで当時新人だった松井裕に対しても「『打たれろ、打たれろ』と思っとった」と述懐。一流に成長するため、オコエにも幸先良いスタートよりプロの洗礼が必要だと感じている。
これも大きな愛情の裏返しだ。昨夏の甲子園、U-18W杯で見て以来の姿に「ひとつ大きくなっている。あの体、あの明るさ。2、3年後がえらい楽しみという印象だね」と期待。そして、テレビで見たオコエのインタビューを見て、受け答えのクレバーさに感嘆したことを明かした。
「18歳なのに、自分をものすごく客観視できているし、分析できている。過去にこういう選手はいなかった」とうなった。
「8番・中堅」で先発予定のオコエは「結果を残すというより、土台がしっかりしていないと活躍できない」と先を見据えて初舞台に臨む。星野球団副会長の思いは、言わずとも伝わっているようだ。