呉昇桓「さよなら言えず…」虎党に謝罪

 昨季まで阪神の守護神として活躍し、今季から米大リーグ・カージナルスでプレーする呉昇桓投手(33)が22日(日本時間23日)、フロリダ州ジュピターの球団キャンプ施設でデイリースポーツの取材に応じた。オフの海外違法賭博容疑以降、初めて自らの言葉で阪神ファンに謝罪し、メジャーで成功して恩返しすることを誓うなど、現在の心境を激白した。

 真っ赤なユニホーム姿がまぶしかった。18日にキャンプインしたばかりのカージナルスのクラブハウス。呉昇桓は練習後に予定していた筋トレを後回しにしてデイリースポーツの取材に応じた。

 韓国語から英語への通訳を介してのやり取り。阪神に在籍した2年間の一番の思い出に「阪神ファン」を挙げた元守護神は「きちんとあいさつできなかったことが心残りですね。さよならを言うことなく、日本を離れたことを申し訳なく思います」と謝罪した。

 阪神との残留交渉が決裂するきっかけとなった海外での違法賭博容疑。「立ち直るまでにとても時間がかかった」と当時を振り返りながら、「あの経験から野球、そしてファンがいかに尊いものであるかを学んだ」と、教訓として人生の糧になっていることを明かした。

 とっさに日本語が飛び出したのは食べ物の話になったとき。「寿司、焼き鳥、鉄板焼き。つけ麺好きです。広島のつけ麺」と言って笑みをこぼした。

 韓国球界から日本球界、そして、メジャーへ。「阪神へ移籍したときの経験がとても役立っている。うまくアジャストできている」。滑りやすいメジャー球には「このボールが一番自分に合っている」と話し、硬いマウンドについても「柔らかいと登板するときにマウンドが荒れて、足場が悪い。硬いから投げやすい」と言い切る。

 「僕は困難な状況に陥ったけども、日本にはまだ応援してくれるファンがいるかもしれない。だから、そのファンのために、たとえそれがたった1人であったとしても、僕は全力を尽くしてその気持ちにこたえていきたい」

 厳しい冬を経て、ひと回りもふた回りも成長した元虎の守護神。その心は常夏フロリダの地で真っ赤に燃えている。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

野球最新ニュース

もっとみる

    スコア速報

    主要ニュース

    ランキング(野球)

    話題の写真ランキング

    写真

    デイリーおすすめアイテム

    リアルタイムランキング

    注目トピックス