G老川オーナー「再生というより新生」

 巨人の新オーナーに就任した老川祥一氏(74)が11日、都内で記者会見を開いた。8日に高木京介投手(26)が野球賭博に関与していたことが発覚してから、わずか3日でのオーナー就任。一連の問題で引責辞任した渡辺恒雄前最高顧問(89)から新生・巨人軍の建設を託されたことを明かし、自ら原因究明や球団改革に乗り出す決意を語った。

 戸惑いの色は隠せなかった。球団の信頼が失墜し、騒動の渦中にある中での就任会見。冒頭、まずは一連の賭博問題に触れ「この度の不祥事におきまして、おわび申し上げます」と、頭を下げた。

 この日、都内で開かれた巨人軍の臨時株主総会と取締役会で、白石興二郎前オーナーの辞任と老川オーナーの就任が正式決定した。老川氏はかつて大阪本社の代表取締役時代に阪神との“窓口役”となり、久万俊二郎元オーナーらとも懇意だった人物だが、球団経営の経験はゼロ。「2日前に突然こういう話を頂戴し、全くの素人でございます」と、素直な心境を吐露した。

 それでも、渡辺前最高顧問から「今まで無関係で携わっていなかった人間で一から出直し、全く新しい気持ちで新しい巨人軍をつくる。そういうつもりで改革に取り組んでほしい」と託されたことを明かし、「再生というよりは新生。はつらつたる巨人軍にしていかなくちゃいかんと思います」と決意した。

 まずは、賭博問題の“闇”を解明することが改革への第一歩。一連の問題の“キーマン”とされる賭博常習者のB氏に対し、「野球を愛するのであれば是非、協力して頂きたい」と、NPBの聴取に応じるよう求めた。14日に行われる球団の紀律委員会にも出席する考えで「規律の徹底について、まずはしっかりやっていきたい」と力を込めた。

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