義足の球児・釜石沢田が笑顔で練習
第88回センバツ高校野球大会(20日開幕、甲子園)の甲子園練習2日目が16日行われ、21世紀枠で出場の長田(兵庫)、釜石(岩手)など13校が聖地で汗を流した。
ハンディを乗り越えて、釜石・沢田が夢の舞台に立った。30分間の練習では、一塁の位置でノックに参加。「甲子園のグラウンドに立てたことはうれしい。野球を続けてきてよかった」と、さわやかな笑みを浮かべた。
生まれつき右足に障害があり、歩行困難になる恐れがあったため、2歳で右膝から下を切断。「物心ついた時から義足でした」という。それでも高校球児だった父の影響もあり、小5から野球を始めた。
成長期には義足が合わなくなった部分が膿(う)んだり、夏はあせもでかぶれたりと、さまざまな苦労がある。走力も平均には満たないが「チームメートで同じぐらい遅いヤツはいるので」と笑い飛ばし、前向きにプレーを続けて来た。
登録は内野手だが、現状は控え左腕の立場。この日はマウンドからの投球練習はできなかった。チームも緊張からミスを連発した。「いい守備ができなかった。これから修正していきたい」と沢田。次は試合出場を目指し、全力でアピールを続ける。