梨田監督650勝 ドラ3茂木が初猛打賞
「オリックス0-11楽天」(5日、京セラドーム大阪)
左手にウイニングボールをしっかと握りしめ、愛弟子たちをハイタッチでねぎらった。楽天・梨田監督が、通算650勝を達成。初勝利は00年4月6日のダイエー戦(大阪ドーム=現京セラドーム)。指揮官として歩み始めたかつての近鉄の本拠地で、節目の勝利を挙げた。
「まだまだ通過点。700もいかないと、優勝は見えないよ」
リーグ屈指の制球力を誇る西を攻略し、17安打の猛攻で花を添えた。口火を切ったのは“梨田チルドレン”のドラフト3位・茂木(早大)だ。二回2死から先制劇をお膳立てすると、3安打1打点。プロ初の猛打賞で指揮官にメモリアル白星をプレゼントしたルーキーは「650勝に貢献できて良かったです」と白い歯を見せた。
今から16年前。同じ場所で刻んだ監督1勝。梨田監督は述懐した。「よく覚えているよ。相手は当時のダイエー。ペドラザからノリ(中村紀洋)が逆転サヨナラホームランを打ったんだよね」。近鉄、日本ハムで2度のリーグ優勝に導いた名将は、楽天でさらなる高みに挑む。
勝利の余韻に浸る間もなく、次なる戦いに目を向けた。「明日は(相手先発が)東明だから、フトウメイ(不透明)なところがあるね」と得意のダジャレで締めくくり。記念すべき夜、ロッテが引き分け、同率首位に躍り出た。